先日、「キャリア指数の馬印データをいただけませんか?」というお問い合わせをいただきました。
キャリア指数の算出は TARGET のデータを利用しているのですが、残念ながら結果の指数順位は TARGET に反映していなかったのです。
指数の csv や Excel など生のデータであればすぐにでも提供可能なのですが・・・。
しかし、キャリア指数の指数順位を TARGET に馬印として取り込めば、「単勝」「馬単」「3連単」以外にも有効な馬券種が見つかるかもしれません。
また、いろいろな条件でフィルタもしやすくなるので、ヒモ探しも楽になる可能性があります。
時間と気力があれば地道に TARGET に印を登録していく方法も考えられますが、さすがに面倒なので TARGET に馬印を一括で取り込む方法を調べてみました。
馬印のインポートに必要な情報
馬印を一括で TARGET に取り込むには「馬印」の情報が必要です。
最初は「レースID」の生成も必要なのかなと思っていましたが、結果的には不要でした。
確かに以前、ハイブリッド競馬新聞のデータパックを使った際に似たようなファイルをインポートした記憶があります。
外部指数と馬印をそれぞれ別のファイルで扱っていたハズです。

よって、これと同じく、馬印データを生成して取り込めば実現できそうです。
記憶が正しければ、指定のフォーマットに沿ったファイルを作成して、そのファイル名を TARGET で指定するような作業だったと思います。
そこで早速、「レースID」と「馬印」のフォーマット仕様から調査開始です。
レースIDの特定方法
「レースID」は結果的に不要でしたので、お急ぎの方は読み飛ばしてください。
調べたところ、レース ID は以下のフォーマットで構成されています。
「レースID」といいつつ、馬番まで含めると「出走馬ID」的な感じですね。
年月日(YYYYMMDD) + 競馬場(2桁) + 開催回数(2桁) + 開催日数(2桁) + レース番号(2桁) + 馬番(2桁)
例えば、2019 年 1 月 20 日の AJCC を勝った「シャケトラ」を特定するデータは以下になります。
日付:2019年1月20日(20190120)
競馬場:中山(06)
開催回数:1回目(01)
開催日数:7日目(07)
レース番号:11レース(11)
馬番:7番(07)
要するに「201901200601071107」ですね。
「開催回数」と「開催日数」がなくてもデータの一意性は保てるので、この 2 つのデータを外してほしかったな・・・。
というのも、キャリア指数を計算する際に、この 2 つのデータは保存していないのですよね。
ちなみに、競馬場の 2 桁のデータは以下になります。
番号 | 競馬場 |
---|---|
01 | 札幌 |
02 | 函館 |
03 | 福島 |
04 | 新潟 |
05 | 東京 |
06 | 中山 |
07 | 中京 |
08 | 京都 |
09 | 阪神 |
10 | 小倉 |
馬印ファイルの仕様
「レースID」の規則が分かったら、あとは馬印ファイルの作成方法です。
これも、どうやら開催回数や開催日数が絡んでいるようで、特定のファイル名でファイルを生成する必要があります。
ポイントは以下になります。
ファイル名は、”UMyykpp.DAT”で、yyは西暦下2桁、kは回次、ppは場所名漢字一字です
各レコードは、前半6バイトがレース印分で、レース印は、
+0 ‘0’ 未使用
+1 ‘0’~’9′ TARGET frontier内の色コード
+2~5 レース印 レース印
文章だけ読んでいるとわかりにくいですが、例えば馬番 1, 3, 5, 7, 9, 18 の馬に「◎○▲注△▽」の順に印をつけた場合、以下のようになります。
わかりやすいように、半角スペースを「_」で表現しておきます。
______◎__○__▲__注__△________________▽
っと、ここまで書いていて気付きましたが、「レースID」の作成は不要ですね(笑)
しかし、「開催回数」はファイル名に必要だし、開催日数もレースの並び順(ソート順)に必要なので、どちらにしても把握しておく必要はあります。
日付の昇順で良さそうなイメージもありますが、降雪のため開催順延とかなった場合に順番狂いそうな気はするのですよね(冬場は起こり得ますよね)
それにしても古臭いシステムの仕様書っぽくて受け入れがたい・・・。
馬印ファイルの作成
まずは馬印ファイルの作成から進めていきます。
ファイル名は以下のフォーマットになっています。
UM + 西暦の下2桁 + 開催回数 + 競馬場の略文字
「レースID」の項目で例に挙げた「シャケトラ」のレースが含まれるファイル名を考えてみます。
固定文字列:UM
西暦の下2桁:2019年なので19
開催回数:第1回中山開催なので1
競馬場の略文字:中山なので中(中京の場合は名古屋の名です)
よって、「UM191中」がファイル名になります。ファイルの拡張子は DAT でいいのかな。
1 開催 8 日間で、1 日 12 レースなので、合計 96 行のデータが 1 ファイルに含まれます。
稼動指数は、新馬戦や未勝利戦、障害、2,3 歳限定戦は取り扱っていないので、うまいこと「行」を調整しないといけないですね。
(特に午前中のレースとかはほとんどない)
こんなイメージで 1 ファイルに 96 行のデータを作成して DAT ファイルに出力ってところでしょうか。
空白行
空白行
空白行
空白行
空白行
2019年中山1回1日 6Rの情報
2019年中山1回1日 7Rの情報
2019年中山1回1日 8Rの情報
2019年中山1回1日 9Rの情報
2019年中山1回1日 10Rの情報
2019年中山1回1日 11Rの情報
2019年中山1回1日 12Rの情報
.
.
.
2019年中山1回8日 11Rの情報
2019年中山1回8日 12Rの情報
レース番号はデータに持っているので、プログラムでファイル生成する分には全然問題ありません。
馬印データを作成する上での注意点
データを作成していて気付いたのですが、開催日数の上限は 8 ではなく 12 くらいまであることが判明しました。
ってことは、開催日数が 6 の場合は 72 行のデータで良かったということでしょうか。
いっそのこと、JRA-VAN 提供の JV-Link を使って .NET C# とか VB で Windows アプリ作った方が早い気がしてきました。
馬印データのTARGETへの反映
馬印ファイルができたら、TARGET の馬印フォルダに入れます。
TARGET が Windows の C ドライブにインストールされていると仮定します。
その場合、「C:\TFJV」のようなフォルダ構成になっていると思いますが、馬印データはこの下の「MY_DATA」フォルダの中にあります。
C:\TFJV\MY_DATA
既に馬印を設定している人は、この「MY_DATA」の下に「UmaMark2」のようなフォルダがあると思います。
C:\TFJV\MY_DATA\UmaMark2
UmaMark は 8 まで設定できますが、既存の自分の印に影響しないように、UmaMark8 くらいに入れると安心かも。
ここでは試しに、UmaMark2 に入れてみます。
これで、TARGET の馬印項目(1~8)の設定した項目に印が表示されるようになります。
次は外部指数でキャリア指数を取り込む方法を紹介します。
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当日買いの人にオススメしたいのが、以下の 2 つの馬券術。
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どちらも高い的中率のゾーンを狙う馬券術のため、レースの締め切り 5 分前くらいまで時間を使える人に適しています。