馬券術

【検証結果】馬券術「エースを狙え」の上位評価馬は儲かるのか

競馬の天才の雑誌で紹介されていた「馬券術 エースを狙え」

単行本が発売された当初は興味がなかったのですが、ハイブリッド競馬新聞の推定 3 ハロンと似たような感じの狙い馬だったので成績を調べてみることにしました。

それなりの母数を用いた的中率や回収率を公開していない馬券術は信頼できないものが大半ですが、それをアレンジすることで的中率や回収率が期待できるものもあります。

1 つは稼動指数をアレンジした「キャリア指数」ですが、この「エースを狙え」にも期待が掛かります。

ここでは、2020 年の全体の成績と、上位評価された馬について他のファクターと絡めて分析したいと思います。

前提条件

対象レースですが、過去 5 走のデータが必要なことから、以下の条件とします。

条件

・2,3 歳限定戦は除きます
・新馬、未勝利、障害レースは除きます
・書籍に掲載されていないコースは除きます

また、ここで紹介する上位評価馬は、以下の優先順位で印を割り振っていきます。

印の優先順位

・A~D(a~d)の評価方法は書籍と同じ
・優先順位も書籍と同じ
・それでも同率の馬がいた場合は獲得賞金の多い馬を優先します
・大文字の A と小文字の a に関係なく、A(a)の数が多い馬から印をつけます

この馬券術は指数のような数値が算出されるわけではなく、今走のコースと過去走のコースに応じて評価をしていきます。

例えば、2020 年のジャパンカップは各馬に以下の評価がつきました。

馬券術エースを狙えの上位評価馬の成績を算出しました

コントレイルとデアリングタクトに A が 3 つありますが、デアリングタクトはさらに B 評価も持っているので、こちらを上位評価します。

次にユーキャンスマイルが A 2 つで続きますが、次点の「マカヒキ」「キセキ」「トーラスジェミニ」は A 以外の評価が高いトーラスジェミニを上位にします。

マカヒキとキセキは同率ですが、評価を獲得したクラスが上位のマカヒキが優先されます。この辺の細かい条件は書籍で確認してみてください。

さすがに国内最高峰のレースともなると、エースを狙えの記号が付く馬が多いですね。

書籍では大文字のアルファベットの上位 2 頭と、小文字のアルファベットの上位 1 頭の 3 頭を、本線の軸にするようなことが書かれていました。

このジャパンカップの場合は、「トーラスジェミニ」「デアリングタクト」「コントレイル」を軸にヒモ探しということになりますね。

結果的にはヒモに「アーモンドアイ」を含めていれば 3 連系の馬券も的中ですが、配当妙味も考えながらレース選択をしていくと良いでしょう。

総合の収支結果

では、2020 年のエースを狙えの上位馬の成績を紹介していきます。

全体の成績

まずは、小文字・大文字の区別をせずに総合評価で上位から順位を振っていた場合のケースです。

項目 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 着度数
12.9% 33.9% 71% 73% 205 – 165 – 171 – 1054 / 1595
11.3% 31.7% 90% 80% 180 – 183 – 143 – 1090 / 1596
10.6% 28.7% 72% 78% 169 – 152 – 137 – 1139 / 1597
9.0% 25.5% 76% 74% 143 – 137 – 126 – 1186 / 1592
7.8% 23.0% 66% 72% 124 – 127 – 116 – 1228 / 1595
7.0% 22.3% 72% 68% 111 – 130 – 115 – 1238 / 1594

まずは的中率から見ていきましょう。

勝率も複勝率も 1 位の馬が 1 番高く、下位になるほど徐々に下落傾向にあります。

これは単勝人気順の成績と同じ傾向なので、ファクターとしては評価できます。

ただし上位の印の馬の勝率や複勝率がそれほど高くなく、相関傾向が強く出ているとは言えません。

もっと問題なのは回収率ですが、残念ながら 1 位の馬の回収率は控除率を考えても良いとは言えません。

また、2 位以下についても目立った成績ではなく、何かのフィルタ条件で飛躍的に回収率が上がるとは考えにくいですよね。

次に、芝とダートを別に見てみましょう。

芝の成績

芝のレースに限定してみます。

項目 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 着度数
13.6% 34.9% 76% 73% 107 – 86 – 82 – 514 / 789
11.4% 32.6% 84% 82% 90 – 95 – 72 – 532 / 789
10.5% 28.6% 75% 81% 83 – 75 – 68 – 563 / 789
9.0% 25.5% 92% 76% 71 – 69 – 61 – 587 / 788
7.0% 21.9% 65% 70% 55 – 58 – 59 – 614 / 786
6.6% 23.0% 76% 68% 52 – 67 – 62 – 607 / 788

全体成績とさほど変わりませんね。

芝のレースならではのファクターで絞りたいところです。

ダートの成績

次にダートのレースに限定してみます。

項目 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 着度数
12.2% 33.0% 66% 72% 98 – 79 – 89 – 540 / 806
11.2% 30.9% 96% 78% 90 – 88 – 71 – 558 / 807
10.6% 28.7% 70% 76% 86 – 77 – 69 – 576 / 808
9.0% 25.5% 59% 72% 72 – 68 – 65 – 599 / 804
8.5% 24.1% 66% 75% 69 – 69 – 57 – 614 / 809
7.3% 21.7% 69% 69% 59 – 63 – 53 – 631 / 806

こちらも、すべての印において魅力的なゾーンはありません。

キャリア指数もダートが苦手でしたが、ダートには普通のデータでは通用しない何かがありそうです。

【キャリア指数】単勝回収率が121.6%の馬券術(2018~2020年)キャリア指数は、競走馬がこれまで稼いだ獲得賞金と着度数を用いて能力を導き出す稼動指数をアレンジした指数です。 稼動指数は元々、20...

ただ先行馬に強いダートの場合、小文字のアルファベット上位の馬を優先すればデータとして使える可能性はあるかもしれません。

3コーナー通過順1位の収支結果

次に、「3c」と表現している、3 コーナーを 1 番手で通過した馬の集計結果です。

全体の成績

こちらも相関傾向があるものの各順位の差がわずかです。

複勝率を考えると、この回収率では話になりません。

逃げ馬は、「的中率は高くないけど回収率が高い」という結果が出ているだけに、この成績では軸の 1 頭に添えるというわけにはいかないですね。

項目 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 着度数
10.1% 27.4% 80% 74% 160 – 138 – 138 – 1156 / 1592
10.3% 26.9% 100% 85% 165 – 146 – 118 – 1167 / 1596
9.0% 25.2% 65% 69% 143 – 124 – 135 – 1195 / 1597
7.5% 24.3% 71% 72% 120 – 132 – 136 – 1209 / 1597
7.5% 26.2% 83% 81% 120 – 148 – 151 – 1179 / 1598
8.7% 24.4% 84% 73% 138 – 121 – 130 – 1204 / 1593

芝の成績

芝では 1 位と 2 位の回収率が上昇しましたが、相関傾向がかなり薄れてしまい、このファクターは成り立たない気がします。

項目 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 着度数
9.3% 25.4% 100% 74% 73 – 67 – 60 – 586 / 786
10.2% 27.2% 93% 90% 80 – 75 – 59 – 574 / 788
9.0% 23.9% 61% 69% 71 – 56 – 61 – 600 / 788
8.0% 24.0% 89% 70% 63 – 59 – 67 – 599 / 788
7.2% 26.4% 91% 84% 57 – 66 – 86 – 582 / 791
9.1% 25.1% 94% 70% 72 – 54 – 72 – 592 / 790

ダートの成績

芝で成績が向上した分、ダートでは下がりました。

やはり、このファクターには魅力は感じられませんね。

項目 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 着度数
10.8% 29.3% 62% 75% 87 – 71 – 78 – 570 / 806
10.5% 26.6% 106% 81% 85 – 71 – 59 – 593 / 808
8.9% 26.5% 69% 70% 72 – 68 – 74 – 595 / 809
7.0% 24.6% 52% 74% 57 – 73 – 69 – 610 / 809
7.8% 26.0% 75% 79% 63 – 82 – 65 – 597 / 807
8.2% 23.8% 74% 75% 66 – 67 – 58 – 612 / 803

上がり3ハロン1位の収支結果

次に、「3f」と表現している、上がり最速を出した馬の集計結果です。

全体の成績

「3c」のファクターよりも、勝率や複勝率が上がるイメージを持っていましたが、大差ありませんでした。

また、上がり最速を近走で出している馬は注目される傾向にあるので、回収率も余計についてこない印象ですね。

項目 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 着度数
12.8% 35.3% 71% 77% 205 – 188 – 170 – 1034 / 1597
9.6% 29.7% 58% 67% 153 – 176 – 144 – 1120 / 1593
10.9% 28.8% 78% 75% 173 – 153 – 133 – 1134 / 1593
7.5% 23.9% 59% 71% 120 – 128 – 133 – 1214 / 1595
8.8% 26.5% 78% 77% 141 – 142 – 140 – 1176 / 1599
8.4% 24.6% 101% 79% 133 – 135 – 123 – 1200 / 1591

芝の成績

全体の成績がいまいちだったので、特にコメントする必要はありませんね。

項目 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 着度数
14.9% 38.2% 70% 75% 118 – 100 – 84 – 488 / 790
8.5% 30.1% 53% 67% 67 – 96 – 75 – 552 / 790
10.8% 29.0% 79% 78% 85 – 78 – 65 – 559 / 787
6.6% 22.7% 70% 72% 52 – 58 – 69 – 608 / 787
9.0% 25.7% 77% 68% 71 – 64 – 68 – 587 / 790
7.9% 24.0% 120% 79% 62 – 67 – 60 – 597 / 786

ダートの成績

全体の成績がいまいちだったので、特にコメントする必要はありませんね。

項目 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 着度数
10.8% 32.3% 73% 79% 87 – 88 – 86 – 546 / 807
10.7% 29.3% 62% 67% 86 – 80 – 69 – 568 / 803
10.9% 28.7% 77% 72% 88 – 75 – 68 – 575 / 806
8.4% 25.0% 49% 69% 68 – 70 – 64 – 606 / 808
8.7% 27.2% 80% 86% 70 – 78 – 72 – 589 / 809
8.8% 25.1% 83% 78% 71 – 68 – 63 – 603 / 805

まとめ

エースを狙えの馬券術について、算出された上位評価馬の成績を調べてみました。

Amazon の書評でも以下のようなことが書かれていましたが、少ない母数でとやかく言っても仕方ありません。

口コミ
口コミ
気になったのが人気薄の馬が激走して高配当になったレースで、その激走した人気薄の馬にAや(a)がついてないことがとても多いことです。穴馬を発見するツールになればいいなと思ってこの本を買ったのですが現状はうまく活用できていません。
口コミ
口コミ
常に上がり一位の馬とテンの位置取りが先頭の馬だけに狙いを絞るのはやはり無理があります。その日のレース傾向で脚質に極端な偏りがないと使えないロジックです。上がり重視なら直線勝負になりやすい東京競馬場や京都競馬場、テン重視なら下級条件のダートレースとか。

ただ実際に 1500 レースくらいのサンプルを集めてこの結果なので、使えるレースを見つけていかないといけないのは確かです。

特に A 馬と a 馬の評価を分けて考えた方が良さそうなので、コースによって「総合的な印」「ABCDの上位馬」「abcdの上位馬」の 3 種類を使い分けられるような分析が必要になります。

速い上がりを求められるコースや、小回りで先行馬有利なコースなど、競馬場別の成績に傾向があるかの確認ですね。

っと、まだまだ分析する価値はありそうなので、これから面白そうなデータを探っていきたいと思います。

オッズで勝負する馬券術

回収率重視の競馬予想が加速する中、的中すれば確実に儲かるように資金配分する馬券にも注目が集まっています。

当日買いの人にオススメしたいのが、以下の 2 つの馬券術。

・的中率 70% の単勝馬券
・3 連複を中心とした投資馬券

どちらも高い的中率のゾーンを狙う馬券術のため、レースの締め切り 5 分前くらいまで時間を使える人に適しています。

的中率70%の単勝

極撰競馬投資法